物性実験家のための無料でできる第一原理計算入門
目次
- Virtual Boxのインストール
- MateriApps LIVE!のインストール
- Atomic Simulation Environment (ASE)
- ASEでの第一原理計算入門
- Jupyter notebookの使用
- Quantum Espresso
- 第一原理計算高速チュートリアル
- Google Colaboratoryを使って第一原理計算
- DOSの計算
- 部分DOSの計算
はじめに
2020年3月28日現在、世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るっています。 これにより、大学や研究所が閉鎖されていることが多いと聞きます。 物性理論家は計算機にさえアクセスできれば研究を進められますが、実験家は実験ができなくて大変かと思います。 そこで、家でもでき、かつ今後役に立つ技術として、第一原理計算を無料でできる方法についてここに記したいと思います。 ただし、私は、第一原理計算を行って論文を書いたことはありますが完全な専門の人ではないため、あくまで第一原理計算ユーザーとしても目線で 記述したいと思います。Windowsでも、Macでも、Linuxでも、ノートパソコンさえあれば誰でも無料で第一原理計算をすることができます。 これを期に第一原理計算を始めてみてはいかがでしょうか。 一刻も早い事態の収束を願うとともに、皆様の研究が進展しますように。
2020年3月28日 Yuki Nagai
このサイトについて
このサイトはGitHub上に作られており、追記したいあるいは改訂したい場合は通常のgitのように更新リクエストができます。 また、原稿はJuliaのDocumenter.jlを使って作られています。 https://juliadocs.github.io/Documenter.jl/stable/ これを使うと、マークダウン形式で記事を書くことができます。 適宜書いていくことになりますので、更新ペースがどうなるかはわかりません。
質問について
こちらの記事に関する質問は https://github.com/cometscome/DFT/issues にしていただけるとスムーズに回答できると思います。
方針について
基本的にMateriApps LIVE!を https://cmsi.github.io/MateriAppsLive/ 使います。これはWindowsでもMacでもLinuxでも使える仮想マシンで、 入れさえすれば環境に依らずに実行することができます。 仮想マシンとしてはVirtual Boxを用います。このインストール方法についても書く予定です。